こんにちは、カエルハイカーです。夫婦で登山やキャンプを楽しんでいます。
2022年1月上旬、長野県にある入笠山(にゅうかさやま)で今年初の雪山登山をしてきました。
入笠山は南アルプス最北端の山で、標高は1,955m。山頂から富士山や日本アルプス、八ヶ岳など360度の大展望が楽しめるとあって、冬でも多くの登山者で賑わっています。(雪山初心者には人の多い山が安心^^)
標高1,780mの登山口までスキー場「富士見パノラマリゾート」のゴンドラで登れるので、実際の歩行時間は往復2〜3時間ほど。登山道に大きな危険箇所もなく、雪山デビュー戦に選ぶ方が多い山なんです。
入笠山のおすすめポイントや登山ルートのほか、アクセス・駐車場・トイレ情報なども含めご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
登山道の途中にある、マナスル山荘の名物ビーフシチューもお見逃しなく!
※ここに記載の内容は2022年1月現在の情報です。
[入笠山] 5つのおすすめポイント
- 標高1,995mの登山口まで富士見パノラマリゾートのゴンドラで行ける
- 大きな危険箇所がなく、人の多い山なので雪山初心者にもおすすめ
- 歩行時間が往復2時間〜3時間程度
- 山頂から360度の大展望(富士山、日本アルプス、八ヶ岳など)
- 登山道の山小屋「マナスル山荘」に食堂・売店・トイレがある
[入笠山] アクセス・駐車場・トイレ
アクセス
駐車場のある「富士見パノラマリゾート」までのアクセスをご紹介します。
<車>
中央自動車道 「諏訪南IC」から約7分
<公共交通機関>
JR富士見駅から無料シャトルバスで約10分(本数が少ないので公式ホームページで事前にご確認ください)
駐車場
スキー客も登山客も「富士見パノラマリゾート」の駐車場(無料)を利用します。
富士見パノラマリゾートはとても大きなスキー場で、約2,000台の駐車スペースが用意されています。
駐車場から登山口まではスキー場のゴンドラで行くことができます。
[料金] 無料
[駐車台数] 約2000台
[営業時間] 24時間
[トイレ] あり
※売店・レストランもあります。
トイレ
要所要所にトイレがあるのも入笠山のいいところ。
・ゴンドラ山麓駅(駐車場)
・ゴンドラ山頂駅
・登山道途中の山彦荘横
・登山道途中のマナスル山荘
これだけあれば安心ですね。すべて無料で利用できます。
[入笠山] 登山ルートと歩行時間
今回のルート
今回はゴンドラ山頂駅をスタートし、入笠湿原を通り入笠山山頂まで行き、ピストンで戻ってくる雪山初心者にもおすすめの王道ルートを選択。
ゴンドラ山頂駅▶︎入笠湿原▶︎マナスル山荘▶︎入笠山山頂▶︎マナスル山荘(昼食)▶︎入笠湿原▶︎ゴンドラ山頂駅
上の地図だと「現在地」のところからスタートして、ピンクのラインのところを最短ルートで歩きます。
歩行時間
総歩行時間:約2時間30分 (休憩除く)
今回は山頂で約45分滞在(景色が綺麗なので長居してしまいました)、マナスル山荘で約1時間15分のランチ休憩を取ったので、休憩時間を含めると約4時間30分の所要時間でした。半分ぐらい休憩してる…^^;
マナスル山荘は休日混み合うので、ランチを食べる方は時間に余裕を持って行くことをおすすめします。ランチの営業時間は11:00〜13:30で、行列の後ろのほうだと食べられない可能性も!
[入笠山] 登山
駐車場〜ゴンドラ山頂駅
駐車場に車を停めたら、チケット売り場でゴンドラのチケットを購入。そして、もう一つ忘れてはいけないのがマナスル山荘に電話してビーフシチューを予約すること!
マナスル山荘の名物「ビーフシチュー」は、ゴンドラチケット購入後に予約できるシステムになっています。食べたい方は予約をお忘れなく!
《冬山登山(往復)》
大人(中学生以上):1,700円
子供(小学生):800円
※公式ホームページ(富士見パノラマリゾート)の割引券を提示すると、大人1,500円、子供700円になります。
スキー場のゲレンデを通って、右方向にあるゴンドラ乗り場へ向かいます。(滑るので要注意!スキー場を通らなくてもアスファルトの道でも行けました)
「すずらん」と書いてある建物がゴンドラ乗り場です。長蛇の列ができていて少し焦りましたが、回転が早いので10分ほどで乗ることができました。
ゴンドラは8人乗りですが、1組ずつ乗せてもらえるので密にならず安心ですね。標高1,050mの山麓駅から1,780mの山頂駅まで、10分もかからずに到着します。
山頂駅に到着すると、真っ白なゲレンデと八ヶ岳の大パノラマがお出迎え!ここから滑り降りたら間違いなく最高ですね(スキー未経験者には想像で楽しむのが精一杯…泣)
ゴンドラ山頂駅〜入笠山山頂
トイレを済ませてアイゼンを装着したら、いよいよ入笠山へ出発!まずは第一ポイントの入笠湿原を目指します。
ワンちゃんの写真の下の標識を見ると、すずらん群生地経由で入笠湿原まで行くルートもあるみたいです。この時期にすずらんは咲いていないので魅力を感じず通常ルートを選択。
チェーンスパイクでいけそうな気もしましたが、途中で付け替えるのも面倒なので最初から10本爪アイゼンでスタートしました。
入笠山は登山道のほとんどが樹林帯です。山頂以外は強風が吹き付けることもなく、比較的安全に登山を楽しめるというのも雪山初心者には安心ですね。
降雪直後でなければ、道もしっかりと踏み固められているのでサクサク歩けます。
このケージが入笠湿原の入り口。
真ん中の盛り上がっている所は木道が雪に埋まっていて、うっかり踏み抜く可能性も。脇にあるしっかり踏み固められた道を歩くのが無難かも。
ここが入笠湿原か〜、湿原はなく雪原が広がっているだけでした。美しい湿原を楽しみたい方は春〜秋にかけてのグリーンシーズンに訪れるのがおすすめです。
ふと左に目をやると、森の方からゆっくりと慎重に人が降りてくるのが見えました。
すずらん群生地経由のルートでやってきた人たちのようですね。なかなかの急斜面で怖そう…。
入笠湿原を抜けると山彦荘という山荘があります。
その隣に公衆トイレもありました。とても綺麗なトイレでトイレットペーパーも設置されています。
入笠山山頂方面へ進みます。迷いそうなところにはしっかりと標識があるので安心。沢入駐車場から登る場合はここで合流するようですね。
実は入笠山はゴンドラを使わずに、沢入登山口(沢入駐車場)から自力で登るルートもあるんです。ただ、人が少なく降雪時は踏み跡がない場合もあるので注意が必要。
マナスル山荘まではアップダウンの少ないハイキングコースなので楽ちん。
マナスル山荘の前までやってきました。マナスル山荘は帰りにランチ休憩するので、スルーして山頂を目指します。
ここが入笠山登山道の入り口になります。
真っ白な雪原、いろんなところに踏み跡がありますね。新雪の上を歩くならスノーシューのほうが良さそう。マナスル山荘でレンタル(2,000円)できますよ。
アイゼン組の私たちはおとなしく踏み固められた登山道を歩きました。
雪原を横切って、右に登っていきます。
広大な雪原はそり遊びにも最適!ソリもマナスル山荘でレンタル(500円)できるので帰りにぜひ。
登山道以外の所はかなり雪が深くて、太腿あたりまで埋まるところも。
山頂まで20分のところまできました。
今日一番の急登。ぐるっと右から回り込んで回避することもできますが、雪山の経験値をあげるべくあえてこちらから!
振り返ると八ヶ岳の大パノラマが!真ん中の山が蓼科山(たてしなやま)、その右隣が昨年雪山デビューを飾った北横岳です。北横岳も雪山入門におすすめの山ですよ。
雪の森をどんどん登っていきます。
アートのよう。
カメレオンみたい。森の中は自然の美術館だといつも思います。
山頂見えた!
人多そう。白と青のコントラストが最高に綺麗!
1,955m、入笠山登頂!コースタイムは約1時間15分でした。噂通りの360度絶景ビュー!
入笠山からは日本百名山のうち22座を見渡すことができるそうです。
富士山、南アルプス方面
富士山が綺麗に見えてますね。
中央アルプス!右のほうの一番高い山が木曽駒ヶ岳。アルプスデビュー戦で登り、高山病になったり雷鳥復活プロジェクトに出くわしたりと、とても思い出深い山です。
北アルプス方面!雲がかかっていて見え辛い。
八ヶ岳!右のほうの一番高い山が赤岳です。その手前が阿弥陀岳。山の名前も少しずつ分かるようになってきました。
一通り景色を堪能したら、ビーフシチュー目掛けて一目散に下山。お腹すいた〜
マナスル山荘 ランチ休憩(ビーフシチュー)
マナスル山荘まで下りてきました。時刻は12時過ぎ、すでにランチの大行列!!ビーフシチューは朝一で予約済みですが、席は到着順なので列に並びました。
ビーフシチューを絶対に確実に食べたい方は、当日ゴンドラチケット購入後に、11時までに予約しておくと取り置いてもらえます。電話予約のみです(マナスル山荘:0266-62-2083)
ビーフシチューはやはり売り切れ。予約しておいてよかった〜♪1日限定10食なので予約のタイミングによっては完売している可能性も。
ちなみにビーフシチューは単品の料金で、ライスやパンは別途注文が必要なのでご注意を。
店内席と外の席がありますが、店内席に案内していただきました。
お待ちかねのビーフシチュー。おいしそ〜♪
鉄鍋の熱々で提供してもらえます。スプーンを入れるとホロっと崩れるほほ肉、お肉の旨味がスープにしっかり出ていて想像以上に本格的なお味です。長野県松本産牛のホホ肉を贅沢に200gも使用しているのだとか。
ここでしか食べることのできない特別なメニューなので、登山の思い出にぜひいかがですか。
マナスル山荘では、スノーシューやソリのレンタルもしてくれます。マナスル山荘の前がなだらかな雪原になっているので、そり遊びにぴったりですよ。
スノーシューを履けば深い雪の上もスイスイ。
ゴンドラ山頂駅まで無事に戻ってきました。登山終了!
体力的にはいつもよりライトな登山でしたが、高山ならではの大展望やマナスル山荘のビーフシチューなど心もお腹も大満足の中身の濃い1日を過ごせました。
ゴンドラ乗り場前にはアイスクライミングの体験ができる「サミットフォール」もありました。1回2,000円でヘルメットやハーネスなど必要な器具はすべて貸してもらえるそうです。
まとめ
ゴンドラでサクッとお手軽に雪山登山が楽しめる入笠山。短い歩行時間でも高山ならではの絶景が楽しめて、雪山デビュー戦にぴったりですよ。今年こそ雪山にチャレンジしたい!という方は、まずは入笠山からスタートしてみてはいかがでしょうか。