2025年12月30日〜2026年1月1日、ニュージーランド南島のルートバーントラックを2泊3日のテント泊で歩きました。念願の海外登山デビューです!
ニュージーランドには「グレートウォーク」と呼ばれる、景観の美しさで知られる11のロングトレイルコースがあります。その中でもミルフォードトラックに次いで高い人気を誇るのがルートバーントラック。映画「ロード・オブ・ザ・リング」の撮影地としても有名な場所です。
フィヨルドランド国立公園とマウントアスパイアリング国立公園にまたがる全長約33kmのトレイルで、サザンアルプスの険しい山々、深く刻まれた渓谷、宝石のように美しい湖が次々と姿を表し、終始シャッターが止まらない絶景コースです!
難易度は日本のアルプス初級ぐらいで大きな危険箇所はありませんが、2日目の山行時間が約10時間とロングコースなので、体力は必要です。
ガイド付きツアーもありますが、テント泊がしたかったのと、自分たちのペースで歩きたかったので、個人ウォークを選びました。あと、費用もツアーに比べてかなり安く済むので・・・
今回は、実際に歩いてみてどうだったか、ルートや山行時間、テント場の様子や食事内容なども含めて登山の様子をご紹介します。
▼ハット(山小屋)やテント場、バスの予約方法や、入国審査の注意点などをまとめた、ルートバーントラックの準備編はこちらの記事をご覧ください。
※ここに記載の内容は2026年1月現在のものです。
5つのおすすめポイント

- ニュージーランドで最も人気のトレイルコースの1つで、ダイナミックな山岳風景や宝石のように美しい湖、滝、高山植物、野鳥など見どころが多い
- 一般的に2泊3日の短い日数で踏破できる
- ハット(山小屋)泊、テント泊、ロッジ泊と宿泊スタイルが選べる
- 湖、川、滝などの水場が豊富なので、たくさんの水分を持ち歩かなくても良い
- ルートが分かりやすく、登山道もよく整備されており、熊や蛇など危険な動物もいないので安心して歩ける
トイレの数も多く、ハットやシェルター以外の場所にも設置されていたので、困ることはありませんでした。
今回のルート

ルートバーントラックは、「ディバイド」と「ルートバーンシェルター」をつなぐ、全長約33kmのトレイルで、2泊3日で歩くのが一般的です。個人ウォークで宿泊できる場所は地図上のピンク色と茶色で記したハット(小屋)またはキャンプ場で、いずれも予約が必要となります。(予約方法は、ルートバーントラック準備編でご紹介しています。)
一方通行ではないので、どちらから歩いても構いませんが、今回は体力的に楽と言われているディバイド側の登山口から歩きました。ディバイドまたはルートバーンシェルターまでは、バス(要予約)かレンタカーを借りて行くことができます。(詳しくは、ルートバーントラック準備編でご紹介しています。)
【1日目】ディバイド→マッケンジーキャンプ場(約6時間)
【2日目】マッケンジーキャンプ場→フラッツハットキャンプ場(約10時間)
【3日目】フラッツハットキャンプ場→ルートバーンシェルター(約2時間)
※所要時間は休憩込みの時間です。あくまでも私たち(40代)の場合なので、体力によって差はあると思います。
サイドトリップの「キーサミット」と「コニカルヒル」(地図の緑色のところ)は、ルートから外れるので行く行かないは任意ですが、お天気が良ければ絶対に行ったほうがいいです!景色が最高なので!
キーサミットは往復1時間弱、コニカルヒルは往復1時間15分ぐらいでした。どちらも荷物を麓にデポして身軽で登ることができます。
北アルプスに似ていると言われるルートバーントラックですが、アップダウンは少なめで日本より歩きやすいです。ただ、コニカルヒルでは、手足を使って登る岩場があり想像以上に体力を消耗しました。
【登山1日目】ディバイド〜マッケンジーキャンプ場

前泊したテアナウの町から予約しておいたバス(小型バン)で約1時間、ディバイド登山口に到着!
小さなシェルターと、トイレ、更衣室、マイカー利用者用の駐車場があるだけで、他にはなーんにもない山の中(笑)。
ここディバイドを含め、3日間ほぼ電波が入らないのでご注意ください。登山アプリ(ヤマップなど)はGPSなので使えます。

12月30日、今年も残すところあと2日。こんな年の瀬に日本から遠く離れたニュージーランドの山奥にいるなんて、夢のよう・・・
ニュージーランドで2番目に人気のトレイルコースというだけあって、登山者で賑わっているかと思いきや、人の気配はほぼ無し。駐車場には車がたくさん停まっているので、他のハイカーたちはもう出発しているのでしょうか。

登山口でトイレを済ませ、朝8時40分、登山開始!いよいよ始まる新たなチャレンジ、念願のニュージーランドトレッキング!
「海外トレッキングなんて本当に私たちにできるのかな?しかもガイドなしで・・・」と不安だった1年前、あれから準備を重ね、ついにこの日がきたかと思うと胸が高鳴ります。

日本の登山道は最初に急登パターンが多いですが、こちらは緩やかな登りからスタート。さすが国立公園、登山道もよく整備されていて歩きやすいです。
30分も歩くと、樹林帯の隙間から雪化粧した山々が姿を現しました。標高500mちょっとでこの景色はすごい!
ニュージーランドは森林限界が低いため、標高1,000mほどでも、日本のアルプスのようなダイナミックな山岳風景が楽しめるのが最大の魅力なんです。
ニュージーランドでは、山頂を目指すのではなく、高い山々を眺めながら山の中腹を横歩きするトレッキングスタイルが人気だそう。アップダウンも比較的少ないため、長い距離を歩くことができます。まさにロングトレイルのスタイルですね。

起伏の激しい山々が連なり、その麓にはジュラシックパークに出てきそうな分厚い緑の森が広がっています。日本にありそうで無い景色です。

登山口から1時間ほど歩くと「キーサミット」への分岐に到着。キーサミットはルートから少しそれますが、晴れていれば絶対に立ち寄るべき絶景スポットです。
看板の下にザックをデポして登ると予習してきたのだけど、あれ?ひとつもない・・・。
3日分の食料が入った大事なザック、放置するのはちょっと不安ですが、かといって背負って登るのも辛い。山好きに悪い人はいないでしょう。というわけで、置いていきます。

置いてきたザックに後ろ髪をひかれながら、キーサミットを目指します。すぐに森林限界を越え、目の前に広がる雄大な景色に大興奮!

ちょうどクリスマス付近に雪が降ったそうで、雪化粧した山が見られる最高のタイミングでした!夏に雪が降ることにびっくりですが、登山道の雪は全て溶けていたのでよかったです。

生えている植物も日本とは違ってワイルド!
暑くも寒くもなく気持ちのいい気候で、足取りも軽く(ザック置いてきたからね…笑)、クライマーズハイならぬハイカーズハイ!
そしてついに・・・

わぁー!!!いきなり現れた絶景スポット!ここがキーサミット?
現実とは思えない、絵のような美しい景色にうっとり。真ん中の尖った山はマウントクリスティーナ(標高約2,500m)。素敵な名前ですぐに覚えました。
今いる場所は標高1,000mほどですが、こんなに素晴らしい景色が見られるのは森林限界が低いニュージーランドならでは。ちょうど風が止んでいて、湖面に映る山々がとても綺麗でした。
実はここ、キーサミット1番の絶景ポイントなのですが、頂上はもう少し先だったことに下山してから気づきました。「イェーイ」ってハイタッチして舞い上がって、この景色に大満足して、ヤマップを全く見てなかった(笑)

キーサミットを存分に堪能して、来た道を下山します。登山開始から1時間半ですが、すでに今日の登山を終えたかのような達成感(笑)

分岐まで降りてきました。よかった、ザックあった!
所要時間は登って降りて往復1時間ほどでしたが、キーサミットの頂上まで行っていたら、もう少しかかっていたと思います。
キーサミットは本当に美しい場所なので、ここを目的地として日帰りハイクする方も多いみたいです。登山口から往復3時間ほどなので、旅行のメインは観光で、1日だけ登山もしたいという方にもおすすめです。

ここからまたザックを背負って、次の絶景ポイント「アーランド滝」へ!滝までは美しい深緑の樹林帯が続きます。

数日前に雪が降ったせいか、あちこちから水が溢れ出ていて、水場には困りません。3日分の水分を持ち歩くのは大変なので、1日目の行動用の水分だけを持参し、あとは湖や川の水をポータブル浄水器で浄水して飲みました。
ソーヤーの浄水器を使っています。

途中、レイクホーデンを通過。いちいち絵になるから、足止めされて困る〜。ここにもハットとキャンプ場があるみたいですが、少し道を逸れたところにあるのか、見当たりませんでした。

レイクホーデンの前の橋を渡ると、東屋のような休憩スペースがあります。ランチタイムには少し早かったので、スルーして進むことに。

そしてトイレもありました。2ブースあり、トイレットペーパーも設置されています。

登山道が崩壊している場所にはちゃんと巻道が作られていて、さすが国立公園、よく整備されていますね。

キーサミットの分岐から2時間弱、原生林の中に突如現れたアーランド滝!落差約174m、見たこともないような巨大な滝です。
近づくと風圧で吹き飛ばされそう・・・カメラも顔もびしょ濡れ。これ以上近づくのは怖いので引き返して登山道に戻ろうとしたら、まさかの、滝壺ギリギリのところが登山道になっていて、進むのが正解でした。。

暴風雨のような登山道を通り、無事に滝を通過!アトラクションのようでした。

滝が終わると絶景の稜線歩き♪

右側の尖った山は先ほどキーサミットから見ていたマウントクリスティーナでしょうか?後ろのおにぎり3兄弟(名前が分からないので勝手に命名)も気になる。

景色の良い場所なので、ここでお昼ご飯にしました。

お昼は3日ともトルティーヤの生地に具材を巻いたラップロール。物価の高いニュージーランドでもトルティーヤの生地は比較的安く、スーパーで簡単に手に入ります。

中に何を巻くか迷いましたが、SEALORDの味つきツナが人気のようで、こちらをクイーンズタウンのスーパーで購入しました。レモン&ジンジャーが美味しかったです。レタスやチーズも一緒に巻きたかったけど、できるだけ荷物を軽くしたかったので諦めました。
ニュージーランドといえば、クッキータイムのクッキーが有名。疲れた体にちょうどいい甘さで行動食にぴったりです。

苔が美しい樹林帯を歩いて「レイクマッケンジー」を目指します。

綺麗な建物が見えてきました。「レイクマッケンジーロッジ」です。こちらはツアー客専用の宿泊施設で、ホテル並みの設備なのだとか・・・。フォークとナイフでいただくお食事や、山で食べるお昼ご飯や行動食も用意してもらえるそうです。

ロッジから少し歩くと、「レイクマッケンジーハット」がありました。小屋泊の方はこちらで宿泊となります。

ハットの前には美しいレイクマッケンジー。

私たちはテント泊なので、さらに湖畔を歩いてキャンプ場へ向かいます。

ハットから10分ほど歩くと「レイクマッケンジーキャンプ場」に到着!

炊事場やテーブル、椅子も設置されていて、快適なキャンプ場。

10サイトあり、好きな場所を選ぶことができます。ペグはマットの上から打っていいとのこと。
受付はレンジャー(国立公園のスタッフ)が夜に各テントへ回ってきてくれるので、テントでくつろぎながら待っていればOKでした。もし夜に会えなければ、朝ハットへ顔を出してと書いてありました。

綺麗に整備されたキャンプサイト。木々で囲まれていてプライベート感もあります。

サンドフライが少なそうな場所を選んだつもりが、大量にいる・・・
サンドフライは、日本でいう蚊のような存在ですが、実際は小バエです。噛まれるとめちゃくちゃ痒いのです。現地でサンドフライスプレーを購入して持参することをおすすめします!

サイトの突き当たりにトイレがあります。どうやって鍵をかけるのか分からず苦戦。まるで知恵の輪を解いているような気分でした(笑)

テント場からすぐ、湖畔に出られます。

レイクマッケンジー。静かでとても綺麗な湖です。下山後、記念に買ったステッカーに描かれていたイラストがこの風景だったので、ルートバーントラックでも特に美しい場所の一つなのでしょう。

ニュージーランドは水が綺麗なので、湖で汲んできて調理に使いました。行動中の飲料水も湖のお水をポータブル浄水器で濾過したものを持ち歩きました。

晩御飯はバックカントリーのフリーズドライ。日本でいう尾西のようなメジャーな商品で、大抵のスーパー、アウトドアショップに置いてありました。量が多いので、2人でこれ1つで十分でした。
「タイチキンカリー」という味にしましたが、お味は・・・うーん。
ジップロックに入れて持ってきたサラミ、こちらは美味しかった!
ニュージーランドの夏は21時頃まで明るいので、なかなか眠れず・・・。外が暗くなるまで、スマホにダウンロードしてきた古畑任三郎を見ながら過ごしました(笑)
2日目に続く・・・
登山2・3日目の記録【本編②】は近日公開予定です!




